おおむね予報どおりの結果になりましたね。

積雪の目安として地上気温1℃未満とよく言われます。

気温は1.5mの地点で観測されますので、気温が1℃未満になると、
地面付近は0℃近くにまで下がり、積雪が始まることが多いです。

今回、東京や横浜では1℃未満になる時間帯は無かったですね。

積雪した地域や、積雪しなくても路面が濡れた場所では、朝にかけて凍結のおそれがあります。

雪の降る当日よりも翌朝の方が危険で、転倒事故や車のスリップ事故が多発するのはいつものことです。

朝早く外出される方は要注意です。

850hPaの気温

以前書いた通り、850hPa(上空約1500m)の気温で、平地で雪となる目安は−6℃。

しかし、この南岸低気圧では−3℃程度でも平地で雪になる可能性は十分にあります。

その理由は、前線を伴っていることにより上空に転移層があるから。

転移層とは上空の前線帯にあたり、気温の逆転層や等温層が見られるところになります。

逆転層とは、高度が高くなるほど気温が高くなっている層。

等温層とは、高度によらず気温が(ほぼ)等しくなっている層。

このような層があると、気温減率が小さくなって、850hPaが−3℃程度でも地上で2℃以下にまで下がり雪となる可能性があるわけです。

明日9時の850hPa数値予報天気図では、ちょうど関東南部に−3℃のラインがあります(沿岸部は外れています)。

さて、どうなるでしょうか。

明日(20日)

関東平野部で降る雪は、日本海側で降る雪と違い、比重が大きい湿った雪です。

数センチでも着雪で電線が切れたり、樹木が倒れたり、交通に影響が出ます。

明日は山沿いを中心として雪の予報が出ています。

都心では今のところ、降雪はあっても積雪の可能性は低いようです(19日15時50分気象庁予報部発表の大雪に関する関東甲信地方気象情報 第2号より)。

ただ、昨日も書いたとおり、南岸低気圧の雨・雪判別はとても難しく、実際に降り出してから状況が変わってくることもしばしばですので、最新の情報にご注意ください。

また、都心などでも万が一の積雪に備え、転倒しやすい靴などは避けた方が良いでしょう。

車のスリップ事故等も起きやすくなる可能性があります。

交通機関の乱れにも注意が必要です。

南岸低気圧

今週末予想されていますね。

冬〜春先の南岸低気圧は関東の雨・雪の判断が難しいです。

コンピュータの性能や技術は発達しつづけていますが、

この南岸低気圧の雨・雪判断に関しては、未だになかなか予想が困難な事象の一つです。


天気予報で「雨か雪」となっている時は雨の可能性のほうが高く、

「雪か雨」となっている時は雪の可能性のほうが高いです。

でも「雨か雪」の予報で雪になれば外れた感じになりますし、

「雪か雨」の予報で雨だった場合も外れた感じを受けます。

本当は両方予想しているので当たりなんですけどね(笑)。


将来、数値予報技術がさらに発達した場合、「か」が取れて断言できる日が来るのでしょうかね?w

少なくとも自分が生きている間は無理な気がしますw。

あと、それ以前に関東で雪が降ることが無いくらい温暖化するとかw(笑えませんが)。

乾燥注意報連続記録

東京では乾燥注意報が連続33日間発表中らしいです。

明日で34日間連続となると、歴代3位だそうです。

それだけ今年は冬型が継続している証拠ですね。

ただ、金曜日〜土曜日は天気が崩れる予報になっているので、そこで途切れる可能性は高いかな。